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夏の植物観察会

 

ながはま森林マッチングセンターさん主催のメンバー限定植物観察会に、去年から参加させていただいています。

 

今年度は先月からスタート。

昨日も行ってまいりました。

 

猛暑でどうなることかと思いましたが、森の中は木陰が多いので、滝汗をかくようなこともなく、割と快適に過ごせました。

 

私はこのフィールドワークをとても大切に思っています。

 

アロマ・ハーブの世界でよく触れる植物や近似種にももちろん出会うし、日本に自生する有用植物にもたくさん出会うし、何よりも、有用植物とか関係なく、植物そのものの姿に触れ、生き様に触れ、植物ってどういうものなのかという部分に触れていけることが素晴らしいなと思っています。

 

アロマ・ハーブの世界では植物が作り出す薬効成分に注目するわけですが、どうやってその成分が生み出されたのかということを、フィールドワークではひしひしと感じることができます。

 

今回の「へぇ~~!」を、一部ご紹介しますね。

 

 

 

こちらはサワオトギリ。

 

庭のオトギリソウ(弟切草)が咲きそうだったので、もしかしてお花に会えるかな?と期待していたのですが既に終わっており、オトギリソウの次に咲くというこのサワオトギリが咲いていました。

 

私はオトギリソウと言えば、ハーブのセントジョーンズワート=西洋オトギリソウと、和のオトギリソウしかしらなかったので、まず存在に感動!

 

ちょうど近くにオトギリソウもいたので比較してみると・・・

 

 

左:サワオトギリ

右:オトギリソウ

 

サワオトギリの方がちょっと小ぶり。

肉眼で葉の油点を確認できるのですが、サワオトギリは白く見え、オトギリソウは黒く見えました。

 

今、お庭のセイヨウオトギリソウの生花で浸出油を作っているところなので、サワオトギリだとどうなるんだろう・・・?と、何でも浸けてみたい病が発症しそうになりました(笑)

 

 

この地を訪れると必ずチェックするのが、イラクサ。

こちらはミヤマイラクサです。

 

ハーブの世界でのイラクサと言えば、西洋イラクサ=ネトルが有名ですよね!

ネトルは私にとっても大切なハーブのひとつなので、日本のイラクサがどんななのかは観察しておきたいところなのです。

 

先月は葉っぱだけでしたが、昨日は花を咲かせていました。

先端が雄花で根元側が雌花。

 

 

チャボガヤ

 

葉っぱがグレープフルーツのような香りで、大好きなんです。

実はバイの実と呼ばれ、めーーーーっちゃくちゃ美味しいんですよ!

 

 

本来は杉やヒノキのようにスッと真っすぐ伸びるんだそうですが、この地は雪深いので、出で立ちが少々異なります。

 

杉も、真っすぐに伸びているモノもありますが、似たような姿のモノも。

 

 

市内の別の森で撮影した杉です。

 

雪の影響で押しつぶされることが多いのがこの地の特徴。

押されて地についたところからも根がでるという、日本海側の雪深い地ならではの特徴が表れるのがこの写真。

太平洋側ではこのような姿は見られないそうです。

 

チャボガヤといい、杉といい、その地で生き抜く術を身につけていっている様が、力強いなぁと思います。

 

 

エゾアジサイ

 

アジサイの原種となるヤマアジサイです。

先月はそれはそれは美しい色に魅了されました。

 

魅了された一見お花に見える部分は、装飾花といって、本当のお花ではないそうです。

虫を呼ぶための存在。

 

だから、種がつきはじめ、もう虫を呼ぶ必要がなくなったら、上を向いていた装飾花は下を向いてお役目終了。

省エネモードに入るんだそう。

 

別の森での観察会でとある木を観察していたとき、あそこは枯れてるよね、あれは枯れたんじゃなくて、木が自分の意思で枯らしてるんだよ、なんて話をしてもらったことがありました。

 

必要なところにエネルギーを注げるよう、お花が目立つよう上向きにすることをやめたり、葉を枯らしたり。

植物は何もしゃべらずただそこにいるけど、とても静かにとんでもないことをしているんだなぁと驚かずにはいられません。

 

来月も同じ森で植物観察会の予定です。

今度はどんな植物の叡智に触れられるのか、楽しみです。